in utero

主に花様年華の考察/メモに使います

花様年華に於けるまとめと考察1 学生時代

花様年華 THE NOTES に書かれた内容を元に、MVや既出の映像と照らし合わせてもう一度整理し直すほぼ自分のためのブログです。NOTESから引用している部分は少し端折っているところもあるのでご了承ください

 

 

以下、花様年華を幾つかのフェーズに分けたときにフェーズ1にあたる学生時代(19年3月2日-20年5月15日)についてのまとめ

 

フェーズ1:学生時代(19年3月2日-20年5月15日)

七人が”アジト”を基盤に学校生活を共に過ごした期間

以下、〇〇年△月×日を〇〇△△××と表記する

 

 

190302 アメリカから帰国したソクジンが父に連れられ学校へ。友達の素行は全て話せ、要はスパイをしろと校長から圧をかけられる。ソクジン父は学校の校長と癒着状態であった

 

1903?? 七人それぞれが遅刻の罰で倉庫(=のちのアジト)の掃除をさせられ、知り合い、その後も倉庫に集うようになる。七人の友情の始まりである。

 

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2015 BTS LIVE TRILOGY: EPISODE I. BTS BEGINS Official Teaser

 

花様年華自体は学校三部作が終わった後に始まっているが、BEGINSのVCRでもNOTESの内容に関連した映像が使われているため、花様年華は学校三部作も含んでいることになる。また、読み進めるとLOVE YOURSELF、MAP OF SOULシリーズとも深く関わっていることが分かってくる。花様年華は「瞬間」の話ではあるが、完結する物語ではなくそれぞれの人生と共に形を変えながら続いて行く流動的な物語であると認識する。

 

 

190612 学校をサボって抜け出し、全員で海へ。道中でプルコッ樹木園を通りかかるが、その時のジミンの怯えた様子をユンギが目撃している(後述)。夢を叫んだら叶うという岩を目指すことになり、かんかん照りの中を3.5kmを徒歩で行くが岩は工事のために撤去されていた。それでも吹き荒れる砂嵐の中で、全員それぞれ夢を叫ぶ。ソクジンのカメラを用いて七人で撮った写真をジョングクが貰う。写真(ポラロイド)には6月12日の日付をソクジンが書き記した。

 

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WINGS Short Film #2 LIE

 

”プルコッ樹木園2.1km”と書かれた表示板が立っていた。ジミンの顔から汗がぽたぽた滴り落ちた。今にも頽れそうで、血の気の引いた顔は怯えていた。-ユンギ

 

190625 ソクジンがアジトの壁に父の名前とその下に書かれた言葉を見つける。”全てはここから始まった”

 

200320 テヒョンとユンギが学校を抜け出し不良と喧嘩したことを、ソクジンが校長に話している姿をテヒョンが目撃する。現場にはナムジュンもいたが、ナムジュンは何か察したのかソクジンに理解を示す。そんなナムジュンを見てテヒョンも何か理由があるのだろうと納得しようとする。テヒョンのナムジュンに対する尊敬や信頼がうかがえる一節でもある

 

ソクジン兄さんは校長に、ユンギ兄さんと俺がこの数日間、どんなことをしでかしたのか、全部話した。(中略)それなのにナムジュン兄さんは、大丈夫だと言っていた。(中略)ナムジュン兄さんがそうするからには、きっと理由があるはずだ。兄さんは俺よりずっとたくさんのことを知っているし、ずっと頭がいいし、ずっと大人だから。-テヒョン

 

テヒョンがソクジンに対して不信感を抱くきっかけであり、この後も尾を引く事件である。

 

200515 ナムジュンの家が家賃を払えなくなったため引っ越しが決まる。何か記そうとして無意識に”生き残らなければならない”という言葉を紙に書き出すが、結局アジトの窓に”また会おう”と残して学校を去る。

 

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화양연화 on stage : prologue

 

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'I NEED U (Japanese Ver.)' Official MV

 

”살아 남아야 한다 (生き残らなければならない)”

 

200625 二週間前に起こった事件によりユンギが退学になったという噂が流れる。ジョングクとユンギがアジトで授業をさぼっていたら、先生が乗り込んできてジョングクを殴ったという事件である。ユンギがジョングクを庇ったことにより、退学処分になった。

 

僕は頬を殴られて後ずさりしたが、結局倒れてしまった。体をすくめたまま暴言に耐えていると、急に声が止まった。顔を上げると、兄さんが先生の肩を押しのけ、僕の前に立ちはだかっていた。兄さんの肩越しに、呆れたような表情をしている先生が見えた。(中略)

もし僕がいなかったら、兄さんは今もここでピアノを弾いていただろうか。-ジョングク

 

この日先生にアジトの存在を明かしたのはソクジンであった。ユンギとジョングクがその時間そこにいることはソクジンも知らなかったが、結果的にはソクジンの密告がユンギの退学に直結していることになる。この事件の全貌はソクジンしか知らず、表沙汰にはならないものの彼の心の中で罪の意識と共にわだかまりとして残り続けることになる。こうして一人、また一人と学校を去り、七人共に学校で過ごした日々は終わりを告げることになる。

 

続く